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ステンレス鋼材の種類

2015/01/21

埼玉草加・八潮の鋼材販売の草八興業です。

 ステンレスをその組成成分で分類すると、種類は200種を超えます。一方で、細分化した分類のほか、大きく分類してみると、その成分はクロム系クロムニッケル系の二種類になります。また金属組織から分類した場合、マルテンサイト、フェライト、オーステナイト、析出硬化系、オーステナイト・フェライト系(二相系)といった五分類もできます。

 ここでは、以下に金属組織ごとの5系統のステンレス鋼材材についてどのような特徴を持っているのかを記載します。

オーステナイト系ステンレス鋼材の特徴


代表鋼種にはSUS304があります。オーステナイト系のステンレスは、冷間加工だけで硬化し、熱処理を行っても硬化せずに、かわりに軟化します。このオーステナイト組織は、熱処理の状態では磁性はありませんが、冷間加工では少しの磁性を見せます。一方で、500~800度に加熱すると結晶粒界にクロム炭化物が析出してくるという欠点があります。そのため、粒界腐食の原因となります。これを防ぐために、炭素量を減らしたり、チタンやニオブなどの安定化元素を添加して、クロムの代わりにこれらの物質と炭素を結び付けてクロム炭化物の生成を抑える方法があります。耐摩耗、耐食が必要な場合は、浸炭や窒化して用いることがあります。

フェライト系ステンレス鋼材の特徴


 フェライト系は熱処理を行ってもマルテンサイトのように硬化はしません。フェライト生成元素であるCr、Mo、Siなどが適度に調整されているため、高温下でもフェライトのまま存在します。つまり、焼きが入りません。また全ての状態で磁性があるため、磁石につきます。このステンレス鋼材は、特定の温度下で「ぜい化現象」を起こすことで知られ、引っ張り強さや硬さが向上するかわりに、耐食性が劣化していきます。ぜい化はこの場合、延性などが低下することを意味します。

二相系ステンレス鋼材の特徴


 二相合金とも言われ、オーステナイト組織とフェライト組織が共存したステンレス鋼材です。最大の特徴は、オーステナイト系の欠点である応力腐食割れに強いということです。フェライト系の組織も持つため、磁性がありますが、 熱膨張係数は、フェライト系とオーステナイト系の中間を示します。延性はフェライトに近い性質を示し、高強度、高耐食性、経済的と言われる材料で、化学プラント、受水槽、貯水地、油井管、ケミカルタンカー等に使われます。Nの添加が少ないと、溶接部などの靭性や耐食性の低下が問題となります。

マルテンサイト系ステンレス鋼材の特徴


 マルテンサイトの最大の特徴は、他の鉄鋼材料のように熱処理をすることができ、この焼入れによってマルテンサイト組織が生じて硬化させることができます。鉄鋼材料の多くは成分だけでなく、この熱処理によって多様な性質を持つことができます。また全ての状態で磁性があります。マルテンサイトの組織自体は、硬くて脆い性質をもちますが、焼き戻しによって強度や硬さをさらにあげることができます。この系統のステンレスは組織が変態するという特色があるため、熱処理によって硬化させて利用されています。代表的な鋼種として、13Crステンレスがあります。

析出硬化系ステンレス鋼材の特徴


 熱処理によって高硬度にしたステンレスです。元来、焼入によって硬化できないオーステナイト系ステンレス鋼材を熱処理によって強力化できるように改良した鋼種ですので、クロムニッケル系の組成を持っています。このため、耐食性はオーステナイト系には及びませんが、クロム系よりは優れています。固溶化熱処理によって成形加工して析出熱処理を施した鋼種で、金属組織上の特徴から3タイプあります。